インタビュー(民主党さっぽろ 雇用政策) 2001.197,198合併号
労働者使い捨て防ぐ
- ◆―労使紛争が多発しています。
- 規制緩和が進む一方で、それを口実に労働者の権利と生活が脅かされている状況が道内でも続いています。これまで地方労働委員会や、各地区の連合が取り組んできた労働紛争解決の経験と知識を生かし広める仕組みや取り組みが求められていると思います。雇用対策法の改正を行い、事業主による安易な解雇を抑制し、離職者の再就職支援を強化します。
- ◆―パート労働者については。
- 総務庁の統計によるとパート労働者はすでに一千万人を超え、全雇用者の中に占める短時間雇用者の割合は二一・二%に達します。このようにパート労働者が増えている原因には企業側が正社員を削減し、パート労働者で代替している似非(えせ)ワークシェアリングが起きていることが挙げられます。
経営者がパート労働者を雇用する最大の理由は、正規雇用者より人件費が割安だからです。雇用形態により基本的労働条件が大きく異なることのないよう、企業を指導することがきわめて重要です。
また派遣社員の急増など、アウトソーシング(業務の外部委託)は産業構造の転換に合わせた「雇用の流動化」という観点から一概には否定できませんが、企業の一方的な都合で労働者が使い捨てにされる状況を防ぐ仕組みも必要です。
連合でも取組みを強めているパート労働者の組合づくりはこうした観点からも意義あることと思います。
再就職支援を強化へ
- ◆―セーフティーネットについてどのようにお考えですか。
- 産業構造の転換に合わせ、雇用をスムーズに流動化させることは大変難しいことですが重要な課題です。どのような社会をつくるのか、わが国の経済や社会保障の仕組みを根本から作り直す必要があると思います。
民主党は労働者保護法制を整備し、セーフティーネットの確立を進めます。失業者に対して今の社会保障制度は不十分です。失業者が安心して再雇用に向けて準備できるよう社会保障制度をもっと充実させるべきです。
また再就職支援の面では雇用対策法の改正作業が必要です。一般的に企業側の方が労働者に比べて新しい事態に対しての対応がより容易です。そのため労働者が新しい技能を修得することなどに対する企業による十分な援助を義務付ける必要があります。
地方主導の雇用創出
- ◆―新しい雇用分野の創出が必要だと思いますが。
- 地域のニーズにあった事業はその地域でしかわかりません。霞ヶ関で考えるのではなく、地方分権によって新たな雇用を創出することが必要です。
それと同時に、それぞれの地域が国内だけでなく、広く国際社会の中で何を目指すのか戦略を立てなければなりません。具体的にはこれからは障害者や高齢者の社会進出によって、バリアフリー、ユニバーサルデザインの拡充がさらに求められます。
私たち民主党は公共事業の見直しを公約に掲げています。これは今までの公民館やダムなど「ゼネコンのためにハコモノを作ればいい」というバラ撒き型から、本当に国民に必要な福祉、環境、IT関連などの施設に質的変化を図ろうというものです。
また介護の社会化を一段と進めることによって福祉分野での労働市場を広げることや「緑のダム構想」による森林再生、デカップリング(農業などにおける直接的所得補償)政策などで、雇用の創出をめざします。
もちろんIT関連政策や環境リサイクル促進などによる新たな雇用分野の創造を誘導することも必要です。
(「民主党さっぽろ」2001年197、198合併号から転載)
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